
平成4年12月に厚生省は「水道水質に関する基準」を、平成5年3月には環境庁が「人の健康に関する環境基準」を大幅に改正しました。これらの規制改正に伴い、新追加規制成分の分析技術の確立を目指し平成5年5月に水中の揮発性有機化合物(VOC:Volatile
Organic Compounds)の濃縮・導入装置LSC-2000(アメリカ Tekmar社製)を導入しました。
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従来、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)に試料を導入する際、直接に注入する方法が主でした。しかし、この場合、注入できる試料の量に制限があり、需要の増えてきたppbレベルでのデータを必要とする検査には対応しきれないというのが実状でした。この装置は、パージ&トラップ方式による濃縮・導入方法を採用しており、試料全体を気化させるのではなく、必要な成分だけを気化・濃縮してGC-MSに送り込むため、試料中の目的成分量の多少に柔軟に対応し、しかも精度の高い検出感度が得られます。
新追加規制成分のうちトリハロメタン、ベンゼン、トルエンなどのVOCを含む試料を所定の温度に加熱して強制的にVOCを気化させ、キャリヤーガス(高純度ヘリウム)により濃縮カラムに搬送後、それらの成分を冷凍凝縮法(Cryofocus)で濃縮しGC-MSに送り込みます。
水質基準の対象成分となったVOC22成分をはじめ、水試料に含有される他のVOC約40成分を分析することが可能で、本装置を使用することにより従来の直接注入方法の千倍以上の検出感度が得られるようになりました。現在、水道水、工場排水、土壌産業廃棄物などに含まれるVOCの分析に活躍しています。 |
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