WORK & CAREER
CAREER STORY

キャリアストーリー

CAREER STORY 02

コベルコ科研の発展と
未来を見据え、
物理解析技術の確立と
事業拡大に
取り組み続ける。

Y.K

技術本部 物理解析センター
センター長
(旧:技術本部 材料ソリューション事業部 応用物理技術部)
1992年入社
工芸学部 電気工学科 卒業

1992

入社後、分析解析研究室に配属

電子顕微鏡研究の知識を活かし、
新部門での評価手法の確立に貢献。

大学では半導体研究の中で電子顕微鏡を使っていました。当時コベルコ科研も同分野に注力していく方針から、研究室の教授に声をかけてもらったことがきっかけで入社。技術開発をメインとする分析解析研究室に配属されました。
会社でも新しく参入する分野ということもあって、研究室では解析手法の開発段階から関わることに。計算による電子顕微鏡像の解釈方法の開発に取り組み、より高精度な分析成果が得られる技術確立に貢献。その後は神戸製鋼所の材料開発に関するテーマの支援を行いました。
印象に残っているのは、技術面において非常にシビアなお客様と共に研究を進めた超伝導材料の評価手法を確立するテーマです。試料調製から電子顕微鏡観察、そして像解釈という一連の技術を深めることができたこの経験は、その後の私の技術者としての基礎となりました。

1995

物理解析室に異動、
半導体のチームリーダーに就任

半導体解析技術に関する知見を
得るため、お客様先に駐在。

親会社の神戸製鋼所とアメリカの半導体メーカー・テキサスインストゥルメンツとの合弁会社KTIセミコンダクターを設立。コベルコ科研は、新会社における最先端のDRAM製造にあたっての出来栄えや歩留まり向上のための分析や不良解析の一部を担うこととなり、私は、若手5人の半導体チームのリーダーとして約1年間KTIに駐在。自社で不足していた半導体材料に関する知識や経験を吸収するミッションを任されました。
工場のクリーンルームの中での製造作業や100%不良品を出さないことに心血を注ぐ現場の皆さんと解析担当として関わった経験は非常に貴重でしたし、この時の経験があったからこそ、その後のコベルコ科研の半導体解析技術を大きく進歩させることができたのだと今も思います。

2006

ナノ組織解析室の室長に就任

新たな解析メニューの拡大と
多分野の新規顧客の開拓に奔走。

駐在から戻ってしばらくは、KTIの要望に応えた不良解析業務や新たな解析メニューの拡大に取り組んでいました。
そんな中、物理解析部門では「神戸製鋼所以外の顧客を新規開拓する」という方針が掲げられるように。私自身はエレクトロニクス分野など、これまで取引のなかった顧客へのアプローチに従事しました。当時はコベルコ科研が半導体解析を行っていることはあまり認知されておらず、知名度がない中での営業活動に苦労したこと、PR資料を作成して、営業と私の二人三脚でひたすら訪問を繰り返し、徐々に顧客を開拓していったことは思い出深いです。
キャリアとしては2006年に電子顕微鏡による解析業務を行うナノ組織解析室の室長に任命されました。

2016

技術統括部に異動

物理解析現場を離れ間接部門に。
働き方改革や
業務フローの改善に注力。

入社以来の最大の転機となったのが、間接部門である技術統括部への異動です。働き方改革や職場環境の改善、技術本部の予算策定など、私自身も初めてのことに試行錯誤が続きました。お客様からコベルコ科研に寄せられる依頼を管理し最適な部署に采配する「オーダーセンター」を設立させたのもこのときでしたね。そんな折、品質問題がグループ内で発生。顧客の信頼回復に向けて、試験研究業務のフロー改善が技術統括部の最重要ミッションとなりました。私はプロジェクトの立ち上げおよび推進を担当。業務の流れをイチから見直し、根底からの改善に徹底して取り組みました。人為的なミスが起こりにくい仕組みづくりや社内教育の結果、社員の品質に関する意識も大きく高まり、今ではお客様の信頼を取り戻すに至っています。

これから実現したい夢

2018年に技術の部門に戻り、現在は応用物理技術部部長の職についています。今抱いている目標はコベルコ科研全社の高度かつ多彩な物理解析分野・部門の連携を強化して、総合力で業界ナンバーワンになるということです。そのために重要なのは次世代に向けた人材育成。マネージャー教育を含めた研修体制のさらなる整備はもちろん、最新技術や設備の導入、社員がチャレンジできる環境づくりなどを積極的に進めています。そうして、「分析、解析と言えば、コベルコ科研」「困ったらコベルコ科研」とお客様に言ってもらえ、社員にも誇りを持って働いてもらえる会社にしていきたいと思います。

※本記事の内容および所属は取材当時のものです。現在の情報とは異なる場合があります。