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微小試験片による経年劣化推定
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- 目的
- 一般に高温高圧下で使用される構造物は長時間使用により経年劣化し、脆化していく。脆化はシャルピー衝撃試験により評価されているが、試験片大きさが10tx10wx55lmmと大きいため微小試験片で評価できれば、メリットは非常に大きい。そこで、微笑試験片による脆化の評価方法を検証した。
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- 方法
- 1t×1w×20lmm程度の試験片に加工して、微小衝撃試験を実施し、延性ー脆性遷移温度(FATT)を求めた。あらかじめ、標準サイズと微小サイズのFATTの相関を求めておいて微小サイズからFATTを求めた。
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- 試験装置・ソフト
- 微小衝撃試験機
(圧縮ガスが充填されたシリンダロッドの下部に取り付けられたブレードが衝撃的に落下して、試験片は衝撃量を受けて破断する。そのときの荷重はブレードに取り付けられた歪ゲージにより検出され、同時に計測されたブレードの変位から、荷重ー変位曲線の面積が吸収エネルギとなる。)
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- 結果
- 標準サイズ試験片によるFATTと微小シャルピによるFATTは良い相関が認められた。また、一般に微小試験片による靭性評価法として使用されているスモールパンチ法よりFATTの差異が大きくでるという特徴を有していることが明らかになった。
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- お客様の成果
- 微小試験片であるため、非破壊ではないが、小試験片にて靭性を評価できる方法を確立し、使用中の構造物の靭性を評価することにより、各種構造部材の経年劣化を推定できるようになった。
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