き裂進展シミュレーションによる蒸気タービン部品の余寿命予測

目的

数値解析シミュレーションを駆使して、き裂が検出されたケーシングや弁箱等の蒸気タービン部品の余寿命を予測することを目的とした。
方法

・タービン部材において仮定した種々の形状、大きさのき裂に対するJ積分およびクリープJ積分を計算する。
・高温疲労およびクリープき裂進展試験により材料のき裂進展特性を求める。
・両者からタービン部材のき裂進展寿命を予測する。
試験装置・ソフト

・ＦＥＭ解析：　ABAQUS
・疲労試験装置：　高周波加熱式油圧サーボ疲労試験機
・クリープき裂進展試験装置：　クリープ試験機
結果

種々の運転条件およびき裂寸法に対するき裂進展寿命が得られ、これによって部品の余寿命が予測できることが判明した。
お客様の成果

ケーシングや弁箱などの蒸気タービン部品における欠陥寸法と運転条件の関係の把握・検討により、実機における安全性の向上に役立った。
イメージ
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- 図1　き裂部の応力分布と推定き裂進展寿命