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金属材料の遅れ破壊評価
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- 目的
- 金属材料は、吸蔵された水素が拡散し、所定の場所に集中することに遅れ破壊が発生すると言われている。(遅れ破壊の機構は十分には解明されていないし、限界水素濃度も明らかではない。)特に高張力鋼では遅れ破壊が発生しやすいと言われており、最近では拡散係数が小さく遅れ破壊が発生しないといわれていたオーステナイト系ステンレス鋼でも問題になりつつある。
ここでは、金属材料中の拡散水素量を評価することにより、遅れ破壊の可能性を評価することを目的とした
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- 方法
- 水素を吸収させた材料または、水素を吸収させながら引張応力を付与することにより、水素脆化による機械的性質の変化(低下)を評価することが可能である。
材料中の水素量の測定には、評価する試験材料を徐々に昇温し、材料から発生する水素の経時変化を測定できる昇温脱離法を用いる。
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- 試験装置・ソフト
- 試験片から発生する水素濃度はきわめて低く、かつ連続的に水素濃度を測定する必要があるため、大気イオン化質量分析装置(API‐MS)を用いる。
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- 結果
- 定荷重遅れ破壊試験の結果例を図1に示すが、材料Bより材料Aの方が遅れ破壊が生じにくいことがわかる。
また、高強度鋼(SCM435)を2種類の溶液にて水素吸収させた後の拡散水素量をAPI-MSで測定した結果を図2に示す。KSCNの有無により吸収量が数倍変化する。
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- お客様の成果
- 各種高濃度鋼、ステンレス鋼中の水素濃度測定により、遅れ破壊に及ぼす影響を把握でき、適用可能な材料であることが確認できた。
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- イメージ
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