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有機材料の物性評価(分子量ほか)

  • 方法
    ・高分子樹脂材料を、有機溶媒(テトラヒドロフラン:THFなど)で溶解させ、GPC装置に導入する。
    ・移動相で運ばれた試料は、カラムで分子量のサイズによって分離され、サイズの大きい順に出てくる。
    ・分離されたものを検出器にて溶液の屈折率を測定することで、分子量分布のクロマトグラムを得る。
  • 試験装置・ソフト
    使用試験装置;分子量分布測定装置(GPC) 、 解析ソフト;SIC480Ⅱ
  • イメージ

    ※クリックすると拡大します。

    • 図1)ポリスチレン(PS)標準品のクロマトグラム
    • 図2)塩化ビニルの新品および使用品の分子量分布測定結果
    • 図3)分子量分布測定の原理・模式図
  • 特徴
    高分子樹脂材料などの分子量分布測定が可能である。 高分子樹脂材料の合成がうまく進んでいるかどうかの判断指標として、また、新品と劣化品との分子量分布の違いを視覚化および数値化することに利用できる。
     なお、検出器である示差屈折率計(RI)は、あらゆる物質に対して応答するので適応範囲が広い。また温度変動を抑えるため装置を一体化しておりRIのノイズが低減されているので対象物質の溶液中濃度が約0.1%程度あれば適用可能である。
     ただし分子量が1,000程度以下の試料、またTHF(テトラヒドロフラン)・クロロホルム・水に溶解しない試料、については適さない。
  • 実施例
    ・劣化品のポリスチレンの分子量分布測定
    ・排気口フィルター付着油の分子量分布測定
    ・ポリ乳酸(PLA)/植物繊維複合ペレットの分子量分布測定
    ・塩化ビニルの分子量分布測定(図2参照)
    ・電子部品中樹脂の油浸漬試験前後の分子量分布測定
    ・樹脂正常品とクレーム品における分子量分布の違いの評価
  • 関連受託商品
    燃料電池用高分子材料の腐食評価