構造物の強度試験と解析評価
「耐用年数を超え老朽化した構造物の健全性維持」
「2050年カーボンニュートラルの実現」
-
構造物評価への取り組み
コベルコ科研では、構造物の健全性維持および、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みに対して、大型試験や数値解析の技術力と提案力により、お客様に貢献します。
-
「耐用年数を超え老朽化した構造物の健全性維持」
近年、国内では大地震等を含めた種々の自然災害が激甚化するだけでなく頻発化しています。さらに、建設から50年以上経過した施設が今後加速度的に増加することから、防災、減災、国土強靭化の取組が進められています。
これらの取組の中では、新たなインフラの設計基準等だけではなく、耐用年数を超えた施設の安全性をどのように保証するのか、補強・補修するのか、それとも建て替えるのか等の判断方法やその工法等の検討も進められています。 参考:国土交通白書2021 2 災害リスクの増大や老朽化インフラの増加への対応「2050年カーボンニュートラルの実現」
現在、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の策定により、エネルギー関連産業、輸送・製造関連産業、家庭・オフィス関連産業では、技術的難易度の高い研究開発・実用化研究が進められております。
各産業のものづくりにおいては、製品実用化に向けて、使用環境・エネルギーに応じた評価が必要となります。 参考:2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略 (METI/経済産業省)インフラ分野において必要な強度試験と解析評価
インフラ分野の各業界では、構造物の健全性確認のために、実体による試験や評価が必要となります。
コベルコ科研では、数値解析技術による予測シミュレーションと実体(モデル)試験により、健全性評価が可能です。
可能な限り実体に近いサイズで試験をおこなうことで、予測シミュレーションの精度向上や健全性の実証が可能となります。業界 試験/評価メニュー 詳細 建築(住居·商業施設など)
土木(橋梁·トンネル·道路など)構造解析 鋼構造物などの耐荷重性能を評価 耐震、免振、制振評価 ダンパーやゴム支承などの耐震性を評価 荷重試験 セグメントや鉄筋などに、実際に荷重を加えて耐荷力を確認 鉄道(鉄道橋·トンネル·メーカーなど) 疲労評価(動荷重試験) 台車枠などの強度·耐久性を評価するシミュレーションおよび実証実験 静荷重試験 レールの溶接継手、台車枠などの耐荷性能を確認 現地計測 車輛走行時の応力·騒音·振動計測 振動試験 車輛部品の振動耐久試験 エネルギー(発電所·石油·ガス施設) 機械的負荷試験 機能部品の耐久性を確認するための負荷試験 動解析·構造解析 プラント設備の耐震性などを評価 航空(空港·航空機関連施設·メーカー) 荷重試験 構造部材の強度·耐久性を評価する試験 -
構造物の強度試験と解析評価におけるコベルコ科研の特徴
-
構造物の実現象に合わせた評価手法をご提案
現地での外観調査により確認された「変形」や「ひび割れ」などから、実際に構造物に負荷されている外力を構造計算や数値解析などを使用して推測いたします。推測された実現象に合わせて構造物試験をおこなうことで、今後の寿命予測に役立てていただける「補強施工前後の強度比較が可能な結果」をご提供いたします。
-
試験装置設計・製作も可能
インフラ分野では、いわゆるクーポン試験片だけではなく、実物サイズの試験体を利用した試験が必要になります。また、これらに作用する負荷状態は複雑で、単純な引張、圧縮試験だけでは評価ができない可能性があります。私たちは3DCADを使用することで構造解析もおこない、最適なジグ設計、最適な試験装置の組合せを検討してお客様に提案させていただきます。
-
ご予算に合わせた柔軟なご提案が可能
評価手法のご提案から、装置の設計製作、試験の実施、報告書の作成までを一括してご委託いただけます。すべて委託してしまうと高額になってしまい予算が不足するなどの場合は是非、ご相談ください。予算内で可能な評価のご提案や、委託範囲の調整・変更など柔軟に対応いたします。
-
全国対応可能
(海外のお客様、英語でのレポート提出の実績)北海道から沖縄まで全国のお客様へ対応しております。オンラインでは打ち合わせのみならず、試験状況や画像、データもリアルタイムでご確認いただけます。また、海外のお客様への試験提供や立会の受け入れも積極的に行っております。
-
-
案件の流れ
-
1 ご相談・お打合わせ
具体的な試験仕様がお決まりで無い場合は、試験仕様の立案からお手伝いいたします。
-
- 試験体図・装置図
試験方案検討 -
規格試験のほか、規格に無い試験につきましても、これまで培った経験をもとに、お客様の目的に合った試験方法をご提案いたします。
- 試験体図・装置図
-
- 試験体製作
装置・ジグ製作 計測準備 -
必要に応じ、当社にてコンクリート躯体などの試験体製作や最適なジグ設計・製作を行います。各種センサーや計測機器により、ご要望の実験値取得をお手伝いいたします。
- 試験体製作
-
-
2 御見積
ご要望により、ご予算に合わせた柔軟な御見積をご提案させて頂きます。
-
3 試験
ご要望があれば、試験後試験体の調査やCAE解析、材料試験もご提案させて頂きます。
-
4 結果まとめ ご報告
ご要望に応じ、結果のご説明や報告会も実施いたします。
試験体の返送や廃棄の手配も対応可能です。
-
-
【案件の事例】お客様の課題ヒアリングから、試験方案ご提案までの流れ
-
ご相談・お問い合わせ内容
評価対象: 伝統木造建築物の一つである寺院建築に多く見られる斗栱
特徴 :斗栱は、一般に柱頭に設置され、屋根の鉛直荷重を柱に伝達する役割 と 水平荷重を受けた際にエネルギー吸収する役割がある。- お客様の課題とご要望
-
斗栱単体に着目した既住研究の加力方法は、水平1次元の加力であるが、実際の地震時挙動を考えると、建物弱軸方向に大きく変形しつつ、強軸方向にも 変形するような楕円形状のオービットとなる水平2次元の挙動となるような加力を実現したい。
-
ご提案内容
- 方案のご提案
-
エネルギー吸収機構である免震部材は、免震構造の信頼性を高めることを目的に水平2次元の動的加力試験が実施されていることより、JIS K 6410-2:2015を参考に水平二方向終局特性試験をご提案。
- 実現可能な評価
-
出三斗組および平三斗組による斗栱を用いた水平1次元および水平2次元の動的加力試験を実施し、明らかになっていない履歴曲線、変形挙動の把握が可能となる。
- 試験までの流れ
-
-
鉛直荷重+水平二軸の同期試験ができる装置を製作
- ↓
-
解析の実施により挙動を把握
- ↓
-
試験の実施
-
-
-
事例紹介
実体構造物の実挙動・耐久性評価
実体構造物に作用する複雑な挙動を多軸加振で再現する試験・評価が可能です。
多軸加振による複雑な荷重条件を模擬した試験・評価ケーブルのフレッティング評価
鋼製ケーブルや繊維ロープに対して、所定の規格や実体に合わせた使用環境(外部から加わる力など)を想定した疲労試験・評価が可能です。
鋼製ケーブルや繊維ロープに対した疲労試験・評価鋼管・パイプの各種評価
社会インフラを支える上下水道管から基礎杭まで、実体に合わせた使用環境(外力・圧力・温度など)を想定した評価試験が可能です。
社会インフラを支える上下水道管から基礎杭まで、実体に合わせた評価試験鉄筋・コンクリートの各種評価
鉄筋の機械式継手単体と継手を含んだ鉄筋コンクリート構造体の評価試験が可能です。
鉄筋継手の単体とコンクリート構造体の評価試験大振幅の加振評価
振動試験機では、実現困難な大振幅(数百mm)を実現させ、地震時に発生する大きな変位・振動を想定した試験・評価が可能です。
振動試験機で実現困難な大振幅を実現させた試験・評価免震・制振
地震による倒壊リスクから橋梁や建築物を守る免震・制振装置(支承、ダンパーなど)の性能評価が可能です。
免震・制振装置(支承、ダンパーなど)の性能評価 -
試験設備と解析ソフトの一覧
試験設備 仕様 動的テストベッド 13m×20m×1.5m(鉄筋コンクリート) 反力壁 8m×9m×1.5m(鉄筋コンクリート) 静的テストベッド 18.6m×12.6m(H型鋼格子構造) テストベッド 格子定盤 2m×3m 24枚 各種電気サーボ型油圧式疲労試験機 (可搬型) 荷重 2kN~2MN 油圧シリンダ 荷重 ~5MN 3MN構造物試験機 ストローク500mm 1MN万能試験機 ストローク250mm 二軸引張試験機 荷重100kN クリープ試験機 荷重0.15~500kN 30MN引張試験機 ストローク450mm 解析ソフト 用途 Abaqus 構造解析
熱伝導解析
衝撃解析
振動解析LS-DYNA ANSYS NASTRAN Fluent 熱・流体解析
鍛造解析
電磁場解析
マルチフィジックス解析FORGE3 COMSOL multi-physics RecurDyn 機構解析 -
よくある質問
- 金属以外の試料でも試験できますか?
-
金属以外にも、樹脂材や木材の試験も可能です。
- HPに掲載されていない試験も可能ですか?
-
HPに掲載できていない試験メニューや試験設備も多数用意しておりますので、お問い合わせください。
- 試験のみを依頼し、計測は自社での実施は可能でしょうか?
-
お客様にて計測機器をご用意いただければ対応可能です。
- 試験後の試験体廃却や返送は可能でしょうか?
-
マニフェストを必要とする廃棄や、トラック手配による返却も可能です。
- 試験の立会は可能でしょうか?
-
試験のお立会は可能です。30名まで収容できる会議室を有しております。
Webでのお立会も対応できるように機器を準備しております。
- お問い合わせ
-
上記に関するお困りごとやご相談がございましたら、
お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。 - お問い合わせフォーム