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  7. コンロッドの応力解析と微小欠陥材の疲労寿命予測のデータ・モデル事例

コンロッドの応力解析と微小欠陥材の疲労寿命予測

  • 目的
    ダイカスト法で作られたアルミ製コンロッドにおける疲労信頼性を評価し、設計寿命が確保できるかを検証する。
  • 方法
    ・欠陥寸法毎のダイカストアルミ材の設計用S-N線図の推定・・・・微小き裂の破壊力学の概念を適用する。
    ・実体コンロッドの各部応力推定と寿命推定・・・・FEM解析による弾性応力振幅Sを欠陥寸法毎の推定S-N線図に適用する。
    ・実体コンロッドの安全性実証・・・・高温油中にて実体コンロッドを種々の荷重振幅条件で高サイクル疲労試験を実施し、実働応力条件にて10^8回レベルまで破損しないことを実証する。
  • 試験装置・ソフト
    FEM解析: ABAQUS
    疲労試験装置: 恒温槽付油圧サーボ疲労試験機
  • 結果
    ・ダイカストアルミ合金の微小疲労き裂進展特性を用いて欠陥寸法毎のS-N線図を導出した。この推定S-N線図が種々の寸法の欠陥を有する丸棒平滑疲労試験片による疲労試験結果とよく合致することが確認された(図1)。
    ・実機を模擬したコンロッドの油中疲労試験(図2)により、コンロッドの破損部位および疲労寿命がFEM応力解析結果による推定と合致した。また実働応力条件において所定の疲労寿命(10^8回レベル)を確保できることが実証された。
    ・FEM解析によってさらに疲労寿命改善のためのコンロッドの形状変更(応力集中軽減)を提案できた。
  • お客様の成果
    微小き裂の破壊力学の概念を適用した疲労寿命解析法により低減すべき欠陥寸法が明確になるとともに、応力解析によって改良のための方策や指針が得られた。また、実働ベンチ試験に変わる実験室でのコンロッド疲労強度検証試験技術が確立できた。
  • イメージ

    ※クリックすると拡大します。

    • 図1 微小欠陥材の設計S-N線図の推定
    • 図2 コンロッドの高温油中疲労試験による実証試験
  • 関連技術
    材料試験>疲労試験> 高サイクル疲労試験
    CAE分野> 数値解析による余寿命評価