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最新評価技術のご提案
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リアルを再現する技術力!次世代安全評価技術への挑戦
1.概要
EV化や軽量化が進む中、次世代の安全性能評価が重要になっています。本記事では、実車レベルの評価が可能なバリア衝突試験や、-50℃から+100℃の温度環境下での評価を実現する世界最大級の恒温槽付き落錘衝撃試験など、動的な現象を再現する最新の衝撃評価技術を紹介します。
2.背景
自動車業界では、カーボンニュートラルへの対応としてEV化や車体の軽量化が加速しています。これに伴い、従来とは異なる新しい製造手法や材料が採用されるようになり、それらの構造体や部材に対する衝突安全性能や、衝撃特性を正確に評価する技術のニーズが急速に高まっています。
3.既存技術の課題・限界
今まで当社は、落錘衝撃試験装置(技術内容A)にて様々な構造体,部材の評価を行ってきましたが、以下の課題がありました。
- 温度環境の試験は、別の恒温槽にて試験体を昇温、降温し、試験体を取り出して設置し試験を実施するため、所定の温度環境に調整する予備試験などが必要であった。
- 試験体が最大800mm幅までしか対応することができない。
- 最大70kJまでの衝撃試験しかできない。
4.新技術の詳細
- 恒温槽付き落錘衝撃試験(技術内容B)を導入したことにより、 19.6kJまでですが-50℃から+100℃の高精度な温度環境下で試験を実施することが可能となりました。これにより、環境試験で予備試験などが不要となりました。
- バリア衝突試験(技術内容C)では実車レベルでの試験が可能であり、落錘衝撃試験装置で試験が対応できない試験体や最大100kJまでの衝撃試験が可能となりました。
技術内容A落錘衝撃試験装置
各種材料や実部品の衝撃特性データ取得や吸収エネルギーの測定、衝突安全性評価などを実施。
落錘衝撃試験装置
※1:150kg未満は要製作
※2:試験体高さ、重錘構成による
※3:試験機定盤側、重錘側どちらでも可
※4:2台所有
※2:試験体高さ、重錘構成による
※3:試験機定盤側、重錘側どちらでも可
※4:2台所有
技術内容B恒温槽付き落錘衝撃試験機
- 大型恒温槽を備えており、恒温槽付き落錘衝撃試験機としては世界最大クラス。
- 恒温槽内寸は1.5×1.0×1.0m、多種多様な製品に対して高温/低温での衝撃試験を行うことが可能。
- 温度制御範囲は-50~+100℃、製品の衝撃特性に対する温度依存の確認が可能。
恒温槽付き
落錘衝撃試験機
技術内容Cバリア衝突試験
■設備概要
種別 :ワイヤ動力による台車牽引加速型
牽引台車質量 :1.2〜2.2 ton
牽引距離 :最大50 m
衝突速度 :8 km/h~(100kJまで)
※詳細は別途相談とします。
牽引台車質量 :1.2〜2.2 ton
牽引距離 :最大50 m
衝突速度 :8 km/h~(100kJまで)
※詳細は別途相談とします。
■ポール側突試験
低床台車
搭載重量 :最大1800㎏
衝突速度 :32㎞/h
車両固定装置あり(衝突直前に固定を解除可)
ポールバリア
14個のロードセルを使用
定格容量 :500kN,1000kN(1000kNは2台)
ポール直径 :254mmの半円
計測範囲 :750mm(360mm~2020mm)
搭載重量 :最大1800㎏
衝突速度 :32㎞/h
車両固定装置あり(衝突直前に固定を解除可)
ポールバリア
14個のロードセルを使用
定格容量 :500kN,1000kN(1000kNは2台)
ポール直径 :254mmの半円
計測範囲 :750mm(360mm~2020mm)
■衝突台車
台車重量 :950㎏(ウエイトで調整可)
幅 :1100mm
衝突速度 :8~20㎞/h(試験体重量等により変動)
備考 :ブレーキ搭載(衝突後指定時間後に作動)
搭載ロードセル
3軸ロードセル2台
定格容量:500kN
備考:ロードセル間の幅を変更可能
幅 :1100mm
衝突速度 :8~20㎞/h(試験体重量等により変動)
備考 :ブレーキ搭載(衝突後指定時間後に作動)
搭載ロードセル
3軸ロードセル2台
定格容量:500kN
備考:ロードセル間の幅を変更可能
衝突台車
まとめ
- 上記の各設備により、より現実に近い高精度な評価が可能です。
- 材料や部品の耐衝撃性や破壊挙動を評価する「落錘衝撃試験装置」
- -50℃~+100℃の幅広い温度環境下での評価を実現する、世界最大クラスの「恒温槽付き落錘衝撃試験機」
- 実車レベルでの衝突を再現し、車両や部品の衝突挙動や吸収エネルギーを評価する「バリア衝突試験」
執筆者
技術本部 機械・構造センター 機械技術部 振音・衝撃技術室 | 下池 利孝(しもいけ としのり)
16-1-202510-016
