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燃料電池のMEA断面組織評価

  • 目的
    固体高分子型燃料電池(PEFC)は、電極・触媒・電解質膜から成る電極接合体(MEA)と呼ばれる基本部品とセパレータから構成されている。新規触媒開発などの基礎研究段階では、触媒単体の評価となるが、実用化段階における劣化解析では、MEAの状態での観察・評価が必要となる。
  • 方法
    クロスセクションポリッシャ(CP)にて断面試料を作製し、SEM観察。
  • 試験装置・ソフト
    日立ハイテクノロジーズ製 S-5500 電解放出形走査電子顕微鏡
    日本電子製 SM-09010 クロスセクションポリッシャ(CP)
  • 結果
    劣化品では新品に比べ、触媒のPt粒子が凝集している状況が確認される。また、低倍率のSEM写真より、劣化品のカーボン担体部は新品に比べポーラスな状態であることも確認できる。CPで広範囲に断面加工しSEM観察することで、触媒層の全体的な状況からPt粒子のナノレベルの状態まで1断面で情報を得ることが可能である。
  • お客様の成果
    燃料電池用材料の開発や実用化に取り組んでいる顧客の技術開発に役立っている。
  • イメージ

    ※クリックすると拡大します。

    • 図1 MEAの断面模式図
    • 図2 劣化品 触媒層の断面SEM観察結果
    • 図3 新品 触媒層の断面SEM観察結果