鉄構・橋梁分野における腐食損傷調査
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- はじめに
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各地に架設されている各種の鉄構・橋梁構造物は長年の大気暴露使用や酸性雨、塩害等による腐食損傷により構造部材が劣化することが懸念されており、社会資本の劣化問題として最近欧米各国や我が国においてクローズアップされつつあります。
弊社コベルコ科研では、これ等構造部材の腐食損傷による劣化状況について実地調査や実験室の再現実験等により診断・評価します。
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- 調査および試験の概要
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- 1. 実機の調査
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- 表面処理、発錆状況、素材の減肉状況等からの劣化等総合診断
- 錆からの劣化度診断
- 環境分析
- 2. 実験室試験
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- 表面処理の耐久性評価
- 表面処理と素材組み合わせの総合評価
- 局部腐食を生じた素材の腐食強度評価
- 3. 診断評価のための所有設備
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- 1)各種分析装置
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- EPMAでの定性・定量分析(環境強度評価)
- X線回折(結晶構造判定)
- FT-IRによる含水量分析(湿食)
- レーザーラマン分析(酸化物の量)等々
- 2)その他測定器具
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- 光沢度計、色差計、膜厚計
- インピーダンス測定器、・表面粗度計
- UT厚み計、携帯型表面拡大観察装置、腐食深さ測定器具
- 3)各種促進試験装置
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- 塩水噴霧試験、キャス試験、複合サイクル試験
- ガス腐食試験(H2S、SO2、NO2、Cl2、Hcl)
- 各種ウェザーメーター試験、発露型腐食試験
- 乾湿繰返し腐食試験、恒温・恒湿腐食試験
- 湿潤試験、電気化学試験、インピーダンス試験
- 浸漬腐食試験、熱衝撃試験
- 4)各種機械試験機
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- 疲労試験機、腐食疲労試験機、応力腐食割れ試験機
- 超微小硬度計、表面皮膜強度評価試験機、腐食摩耗試験機
- 摩耗試験機
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- 調査実績
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- 1. 吊橋について
- 【 実施件名 】ケーブル調査
- 2. 桁橋について
- 【 実施件名 】追跡調査
- 3. 斜張橋について
- 【 実施件名 】ケーブル調査
調 査 項 目 内 容 摘 要 1. 実橋の外観状況調査 - 全体的な色調ムラ調査
- 日射面および日陰面における色調差調査
- 外気滞留部の発錆状況調査
- コンクリート部の流出錆の汚れ調査
2. 実橋の腐食減量の測定 - 実橋の下フランジ厚の測定
- 実橋取付け試験片の腐食減量の測定
- 4. その他調査・実験
- 【 実施件名 】海上桟橋接続用ロープの破損原因調査レール用ロックドコイルロープの健全性評価