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試料水平型強力X線回折装置 RINT-TTRⅢ

  • イメージ

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    • 図1)64Ti合金の集合組織測定例
    • 図2)鉄粉の微小部測定例
    • 図3)RINT-TTRⅢの装置外観
  • 概要
    多結晶材を対象として、X線の回折現象を利用して未知試料の化合物形態の同定(定性分析)を行う測定技術である。内部標準法を用いた絶対定量やリートベルト法などのシミュレーションを用いた相対定量、RIR法やWPF法による簡易定量も可能である。また、格子定数の精密測定、結晶子の大きさと格子歪計算、結晶化度測定などが可能である。その他に、鉄鋼材及び非鉄合金(Al,Cu,Tiなど)の集合組織測定及びODF解析も可能である。
  • 仕様
    型式:RINT-TTRⅢ
    X線源:回転対陰極型(定格出力:18kW) Cu(18kW),Co(12kW),Mo(18kW)
    光学系:集中法,平行ビーム法, 検出器:SC,高エネルギX線対応一次元検出器,
    2θ角度範囲:5°~145°, ゴニオメータ精度:0.01°以内,
    単色化:回折線湾曲モノクロメータ, X線照射面積:数mm~20mm程度
  • 試料
    ・粉末:0.1~0.3g程度
    ・バルク:約15mm×15mm×15mm(要相談)
  • 特徴
    ・鉄錆の定量分析は非常に優れた分析精度を有する。
    ・回転対陰極方式のX線源により、強いX線が得られるため、比較的短時間で化合物・相の同定(状態分析)や相の定量の測定、格子定数の精密測定などが可能である。
    ・分析部門との連携で鋼中の介在物を抽出して、XRD分析による結晶物質の同定ならびに半定量解析が可能である。
    ・高出力のためX線源にMoを使用して測定出来るため、多数の回折線を測定できる。
    ・入射X線を0.4mmφに絞ることで、被照射面積を最小で0.8mmφで測定可能である。
    ・結晶構造が立方晶系(Fe,Al,Cuなど)や六方晶系(Ti,など)の集合組織測定及びODF解析による結晶方位解析が可能である。
  • 実施例
    ・鉄鉱石・スラグ、鋼中析出物、腐食生成物、鉱物など各種未知試料の同定
    ・残留オーステナイト量の半定量、鉄スケール相の半定量
    ・大気中に暴露した鉄錆(α-,β-,γ-FeOOH及びFe3O4)の絶対定量
    ・鉄錆、成膜成分などの結晶子サイズ算出、樹脂、成膜成分や黒鉛などの結晶化度の比較
    ・鉄鋼材料(α-Fe,γ-Fe)や64Ti合金、Cu合金、Al箔の集合組織測定