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半導体製造装置のガス腐食試験・耐食性評価
~腐食原因調査および実環境を模擬した腐食試験~

概要

半導体製造装置分野における実腐食環境を模擬した耐食性試験および評価技術のご紹介です。弊社では、様々な腐食環境における腐食トラブルの原因調査から腐食再現試験および評価までを一貫して対応し、お客様の腐食対策や材料選定などの設計を支援します。

目的・前提

半導体製造プロセスではハロゲン、ハロゲン化水素など、腐食性の高いドライガスが使用されています。さらに、装置のメンテナンス時などにクリーンルーム内の湿気が混入することがあり、湿気が混入したガスが結露し、バルブなどの隙間に水が溜まる可能性があります。
これらは半導体製造装置の腐食の原因の1つとなっており、腐食環境を模擬した試験を実施する際、適切な試験・評価方法を選定する必要があります。

既存の評価手法と課題・限界

これまでも、ガス腐食試験、蒸気曝露試験、浸漬試験など、個々の試験技術を保有していましたが、実機腐食環境との紐づけが出来ておらず、ご相談頂いてから腐食試験方法のご提案までに時間を要していました。

内容

  • 半導体製造装置で想定される腐食環境と、それに対応する試験方法の例
  • ドライガス試験・蒸気曝露試験・浸漬試験の主な試験条件範囲
  • ステンレス系材料(SUS316L、SUS304、SUS430、SUS329J4L)の耐食性比較のデータ取得例
  • 腐食トラブルの原因調査から対策の効果確認までの流れ

技術内容A実機腐食環境を模擬したガス腐食試験・蒸気曝露試験・浸漬試験

装置稼働時やメンテナンス時、湿気混入による腐食トラブルが発生した際など、実際に起きている現象は乾式腐食や湿式腐食など形態は様々です。腐食状態や想定されている腐食環境のヒアリングなどを通して、適切な試験仕様をご提案いたします。
腐食状態の詳細を解析するお手伝いもさせていただいております。
実機腐食環境と対応する腐食試験方法

◆ガス曝露試験

ガス腐食試験の外観図および模式図
ガス腐食試験条件

◆蒸気曝露試験

蒸気暴露試験の外観図および模式図
蒸気暴露試験条件

◆浸漬試験

浸漬試験の外観図および模式図
浸漬試験条件

技術内容B各種評価解析による材料間の耐食性比較

外観、腐食減量をはじめ各種物理解析評価の中から、最適な評価・解析方法をご提案します。

【ステンレス系材料の各種評価事例】

◆腐食減量による評価
腐食生成物を除去し、試験片の重量変化から腐食状態を評価する。
25℃・20%HF溶液に5時間浸漬した後のSUS316L、SUS304、SUS430、SUS329J4Lの外観比較
◆XPSによる変質厚みの測定
ガス腐食試験などでは、腐食減量による評価が困難な場合が多いため、XPSにより形成された被膜による変質厚みを測定する。
200℃・100%HF+H2Oに5時間ガス曝露試験浸漬した後のSUS316L、SUS304、SUS430、SUS329J4Lの外観比較 SUS316LのXPSによる深さ測定例 SUS430のXPSによる深さ測定例

まとめ

幅広い試験・評価技術を駆使し、お客様の設計・トラブル対策を支援します。腐食トラブルの原因調査から再現試験、対策後の効果確認まで一貫して対応いたします。試験条件が固まっていない段階からご相談ください。

参考文献

  1. 清 尚輝,小柳 禎彦:フッ化水素ガス中におけるSUS316Lの腐食挙動,電気製鋼,第95巻,第2号(2024)

執筆者

所属:技術本部 材料ソリューションセンター 腐食防食評価部 評価試験室|氏名:鈴木 友也(すずき ともや)

よくある質問

依頼時に、試験方法や具体的な試験条件を提示する必要がありますか?
具体的な構想をお持ちでなくても、腐食状態や想定されている腐食環境のヒアリングなどを通して適切な試験仕様をご提案いたします。腐食状態の詳細を解析するお手伝いもさせていただいております。
使用したいガスが一覧にない場合も相談できますか?
可能です。入手や試験の可否から検討致しますので、お気軽にご相談ください。
依頼してから、試験完了までの納期はどの程度かかりますか?
試験装置の空き状況や試験方法により、短納期(数週間)対応可能な試験とそうでないものがあります。
ガス腐食試験は、ボンベガスの入手に1~2か月必要になる場合がありますので、お早めにご相談ください。
ドライガス試験と湿式試験(蒸気曝露・浸漬試験)では、試験間の相関はありますか?
乾式試験と湿式試験では、腐食メカニズムが異なるため、厳密には相関があるとは言えません。
一方で、材料間の比較においては、代替試験として参考になる場合もあるため、ご相談ください。

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