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- REELS(反射電子エネルギー損失分光法)を用いたDLCの局所構造の解析・評価のデータ・モデル事例
REELS(反射電子エネルギー損失分光法)を用いたDLCの局所構造の解析・評価
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- 目的
- 各種摺動機械部品、金型、工具などの硬質摺動部品として広く用いられているDLC膜の機械特性(硬度、摩擦係数、耐磨耗特性)の最適化には、それらの特性とDLC膜の局所構造の関係把握、および成膜プロセスと局所構造の相関把握によるプロセス制御手法の確立が欠かせない。 反射電子線のエネルギーロスの解析による原子結合状態、原子配位の解析が可能なREELSを適用しDLC膜の局所構造を解析し、機械特性との相関を考察した。
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- 方法
- 成膜手法が異なる3種類のDLC膜、およびグラファイト、ダイヤモンドのELNESスペクトル、およびEELFSスペクトルの解析による動径分布関数の算出を行い、DLC膜の局所結合状態、局所構造解析を行った。
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- 試験装置・ソフト
- ・パーキン・エルマー社製SAM4300オージェ装置にオミクロン社製EA125高分解能静電エネルギーアナライザを装着した独自装置を使用
・XAFS解析用ソフトウェア(WinXAS3.1、FEFF8.2、ATOMS3)
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- 結果
- ・特性の異なる3種類のDLC膜のELNESスペクトル、動径分布関数の解析を行った結果、膜硬度が高いサンプルでσ*励起ピークがダイヤモンドに近く、硬度が低下するに従いグラファイトに漸近する事がわかった。
・動径分布関数に見られる1stピーク強度もDLC膜の硬度とよい相関が見られ硬度が高くなるに従いダイヤモンドに近くなる事が判明した。
これらの結果より、DLC膜の硬度は、局所結合状態、原子配置に大きく影響を受け、ダイヤモンドの局所構造に近いカーボン原子の局所原子配位がDLC膜のマクロ硬度をもたらしている可能性が示唆された。
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- お客様の成果
- DLC膜の機械特性を制御するためには、膜密度などの局所構造を積極的に制御するプロセスコントロールが有効等の知見が得られ、膜特性を再現性よくコントロールできるプロセス制御手法の確立につながっている。
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